知財関連コラム

ビジネスに役立つ商標 中国での商標保護

 先日、2年ぶりに北京に出張しました。以前よりも地下鉄の路線が増えているようですし、シェアサイクルの普及には驚きました。発展のスピードが非常に速いことが実感されました。ただし、私の中国の出張先はほとんど北京でして、北京以外の場所のことはよくわかりません。また久しぶりで忘れていたのですが、中国ではgooglegmailLINEなどは規制により使用できませんでした。
 さて、中国における商標出願件数は日本とはけた違いの件数になっています。2015年における日本特許庁への商標出願件数は、約14万7千件ですが、2015年における中国商標局への商標出願件数は287万6千件です。ちなみに2016年の中国商標出願件数はさらに増加し、387万件だそうです。
 中国では、商標出願は特許庁ではなく中国工商行政管理総局の下にある商標局が担当します。審判については商標局とは別組織の商標審判委員会で担当します。これだけの出願件数ですが、2014年の第3次改正法により、出願受理から9か月以内に審査を終了することになっています。審査の効率化が図られているということだと思います。
 また、中国で商標を登録しようとする場合、中国の商標弁理士に代理してもらうことになります。中国では、特許を取り扱う弁理士と、商標を取り扱う商標弁理士は別の資格です。中国全体の商標弁理士の数は非常に多いようですので、信頼できる中国商標弁理士を選ぶことが非常に重要です。

弁理士 傳田 正彦

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