知財関連コラム

知財Q&Aコーナー(70)

Q:特許異議申立制度とは、どのような制度でしょうか?
A:「特許異議申立制度」とは、特許付与後に、特許の見直しを求める申立があったときは、特許庁が特許の適否を審理して、瑕疵があるときは是正、つまり取消を図るという制度です。
 現在の制度の原型となる制度は、平成6年改正法によって設けられました。これにより、特許後にその有効性を争う手段として、「特許異議申立制度」と「特許無効審判制度」とが併在する状態となりました。
 2つの制度が併存していた理由は、特許異議申立制度は特許庁が審査の過誤を省みる機会として、一方、特許無効審判制度は紛争解決の手段として、それぞれ目的が異なる制度であるとの考えからです。ただ、実際にはどちらも紛争解決の手段として利用されていたのが実態で、同一の当事者が先ず異議申立を行い、それが認められなければさらに審判請求をするというように繰り返しの手続がとられ、紛争の長期化を招く要因となっていました。そのため、平成15年改正法によって、特許異議申立制度を特許無効審判制度に吸収統合する形で廃止して、上記の問題を解消することが試みられました。
 しかしながら、特許無効審判制度は、審理が口頭(出廷)であることを原則とする等、手続負担が大きいため、あまり利用されない結果となりました。このような状況を踏まえ、平成26年改正法によって、特許異議申立制度が再度導入されて現在に至っています。
 現在の特許異議申立制度は、特許されてから6か月以内であれば、紛争等の利害関係人に限定されることなく誰でも申立を行うことができ、利用者の負担軽減と、安定した権利の早期確保との両立を目指した制度となっています。
(参考:特許庁ホームページ)

弁理士 岡村 隆志

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