知財関連コラム

知財Q&Aコーナー(44)

Q:「IPC」という特許用語があると聞きましたが、どのようなものでしょうか?

A:「IPC」とは、公開公報等の特許文献に表示される国際的な分類のことで、International Patent Classificationを省略したものです。
 このIPCは、特許文献に含まれている技術情報を体系的に分類し、必要に応じて、所要の情報を含んだ特許文献を検索できるようにすることを目的として、「国際特許分類に関するストラスブール協定」において定められました(1971年)。以後、定期的に改正がなされており、現行の分類は、2020年にリフォームされた「2020年バージョン」に基づいています。
 また、IPCはセクション、クラス、サブクラス、メイングループ、サブグループという形で階層的に構成されており、下の階層になるほどより細かく分類されています。日本の公報では、Int.Cl.という項目において、例えば、B61D 27/00 等のように表記されています。(この表記例は具体的に、B:運輸・処理操作、61:鉄道、D:車両・車体細部、27/00:空調装置、の分類を表しています。)
 なお、分類の詳細は、工業所有権情報・研修館が運営するサイト:特許情報プラットフォーム(J-Plat Pat)で確認することができます(下記URL参照)
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/p1101
 このIPCを用いることにより、日本国内の特許文献調査のみならず、海外文献における対応技術分野の調査も同じように行うことが可能となります。

弁理士 岡村 隆志

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