知財関連コラム

ビジネスに役立つ商標 元号について

 新元号「令和」となりました。元号については、「出願商標が、元号として認識されるにすぎない場合は、商標法316号に該当する(需要者が何人かの業務に係る商品又は役務であることを 認識することができない商標)」として拒絶されます。
 商標審査基準には、さらに次のような記載があります。「元号として認識されるにすぎない場合の判断にあたっては、例えば、当該元号が会社の 創立時期、商品の製造時期、役務の提供の時期を表示するものとして一般的に用いられていることを考慮する。」
 商標審査基準については2018年に改正され、上記のような対応となりました。それ以前までは「現元号を表す「平成」は商標法316号に該当する(需要者が何人かの業務に係る商品又は役務であることを 認識することができない商標)」として拒絶されるという規定でした。
 したがって、「令和」に関しては、「元号として認識されるにすぎないものではない商標」ということであれば登録可能であるということです。おそらく「令和」だけでの出願は元号として認識されるにすぎないでしょうが、「令和」と何らかの単語との組み合わせであれば、元号だからという理由で拒絶されることはないでしょう。

弁理士 傳田 正彦

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