知財関連コラム

特許実務雑感90

 今回はAI関連発明の捉え方について考察します。AI関連発明は、AIコア発明(機械学習を進化させる発明)とAI利用発明(学習モデルを利用して特定のタスク処理をする発明)を併せたものと定義されています。即ち、機械学習モデルを訓練する学習フェーズ(AIコア発明)と、訓練済み機械学習モデルを利用して推論を実行する推論フェーズ(AI利用発明)から構成されています。よってAI関連発明としては、〇〇訓練装置、〇〇訓練方法などのAIコア発明と、□□推論装置、□□推論方法などのAI利用発明として各々出願されています。例えば、〇〇訓練装置の場合、ある訓練対象モデルを構成する訓練データが入力される入力部と、入力部から訓練データ入力されると訓練アルゴリズムに従って処理が行われ訓練データに対する教示データとの対比処理に基づいて訓練対象モデルを訓練する処理部を備える、のような発明になります。また、□□推論装置の場合、推論対象データを取得する取得部、訓練アルゴリズムに従って訓練データに対する訓練対象モデルの処理結果と教示データとの対比処理に基づいて訓練された訓練済モデルを用いて推論対象データから推論結果□□を取得する処理部を備える、のような発明になります。更には、既存の生成モデルを利用した発明として、例えば要約作成支援装置の場合、文章データが入力されるとプロンプト(指示文)を生成するプロンプト生成部と、プロンプト生成部で生成されたプロンプトが入力されると文章データの要約文を生成する生成モデルを有する処理部を備える、のような発明になります。処理部に入力される入力データ、処理部における処理、処理部から出力される出力データとの相関関係を特定することが重要となります。

弁理士 平井 善博

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